中国語と台湾華語の違い

4.台湾華語とは?

2017年06月15日 16時07分

中国語の基本情報や、中国語の方言について分かったところで、「台湾華語」って一体どのような言語なのか、
そして基本的な知識などを深めていきましょう。
 
台湾華語とは?
中国語と台湾華語の違いを考えるまえに、「台湾華語」の基本情報について考えていきましょう。
中国語は、ときに「華語」と呼ばれることがあります。
これは、中国国外(シンガポールや東南アジアなど)に暮らす華人が話す中国語のことを総称しているためです。
そして、今回メインでご紹介したいのが「台湾華語」という言葉です。
「台湾華語」とは、中国語や華語と同じように、中国語のことを指している言葉です。
しかし、なかでも台湾国内で話されている中国語のことを総称して「台湾華語」と呼んでいるのです。
 
台湾華語の特徴
中国国内で用いられている標準語は、普通話といわれる言語です。
普通話は、だれもが簡単に使うことができるように簡略化された中国語です。
今では中国国民のほとんどが標準語と中国語の方言を使い分けています。
台湾華語を話す人たちも、中国語の標準語を話す人たちも、そして中国華語を話す人たちも、
お互いの言葉を理解することができますが、ちょっとした語彙の違いや、
発音や声調などの違いが生じることがあります。
 
・台湾華語の読み書きには「繁体字」を使う!
台湾華語が、台湾で話される中国語であるため、台湾独特の発音の訛りがあります。
しかし、基本的には同じ中国語であるため、中国語の標準語を話す人と
まったく会話ができないということはまずありません。
しかし、ここで気をつけたいのが「読み書き」についてです。
台湾華語では、読み書きに「繁体字」を使っています。
繁体字は、昔ながらの中国語漢字を簡略化させることなく使っています。
日本で用いられている漢字と形が似ているものも多いため、
日本人にとっては繁体字を学習するのはそれほど難しくないとされています。
 
台湾華語と台湾語ってどう違う?
中国語を勉強しようと思ったときに、せっかくならどんな中国語を習得したいのか考えておくと
あとから後悔することが少なくなるでしょう。
中国語とよく比較される言語に、「台湾華語」という言葉があるとお伝えしまたが、
それと同じく「台湾語」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
 
・台湾語は中国語の方言の一つ
台湾語とは、台湾をはじめとした地域で話されている言語です。
そして、「台湾語は中国語の方言の一つ」として分類されています。
台湾語も、台湾華語も、どちらも中国語であることに変わりはないのです。
しかし、その中国語を詳しく分けていくと、台湾で話される中国語のことを台湾華語というのに対し、
台湾語はあくまで中国語の方言の一つに分類されるのです。
                     
・台湾語は中国7大方言の「閩方言」に含まれる
台湾語は、中国語の方言のうちの一つという説明をしましたが、
なかでも中国7大方言に含まれる「閩(みん)方言」に属しています。
閩方言は、中国の広東省の北部や福建省、さらには台湾で用いられる方言です。
福建省で用いられる閩方言のことを福建語と呼んでいます。
そして、ここで紹介している台湾語は、台湾を中心に用いられている閩方言のことを指しているのです。
台湾語と台湾華語は、どちらも中国語の別名の一つであるため、違いに若干戸惑ってしまいますが、
一つの言語の中にいろいろな種類があるということが中国語の面白さでもあるのです。